研究について
令和6年度公開研究会

本園は、創立以来大切にしてきた子どもたちの主体性と「遊びは学び」であるという基本をもとに、さらなる保育と研究実践の充実をめざしています。今年度は、テーマを「子どもたちが夢中になって遊ぶ保育を目指して~次の保育につながる 環境の再構成~」として、研究を進めています。
さて、7月6日(土)に公開研究会を開催しました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。5年ぶりの保育公開を行い、のびのびと遊ぶ子どもたちの姿を参観していただきました。演習では、「環境の再構成について考え、学び合おう」というテーマで、フォトトークを通して熱心に協議をしていただき、充実した会となりました。講演会では、西川 正晃先生(岐阜聖徳学園大学教育学部教授)に、「遊びの中の学び~夢中になって遊ぶ保育~」と題して、「共主体」などについて、様々な資料やキーワードを用いて大変分かりやすくお話していただきました。
公開保育




参加者の感想
- 環境(道具の置き方、クラスの表示など)が、園児が自ら動いたり、取り出したりしやすい工夫があり、とても参考になった。
- 先生方の関わり方(園児の声やつぶやきに耳を傾け、関わっておられること)がとてもあたたかく、安心できる雰囲気でよかった。
- 子どもたちが自分から好きな遊びを見つけ夢中で遊ぶ姿がとても良かったと思う。じっくりと遊び、遊び込む姿を見て、すてきだと思った。(子どもが満足そうだった。)
- 子どもが自らしたい遊びを選び、夢中で遊んでいる様子がよくうかがえた。そのために、環境構成をしっかり整えておられるのがよく分かった。集いで、遊んだもの(作ったもの)をうれしそうに皆に見せている姿がとても印象的であった。
- 対面式での保育公開をしていただきありがたかった。年長さんが最後に、友だちがやっていることに対して「わあ」とか「見せて」とか他者の興味あることに共感している様子、これが小学校につながると感じた。
- 自然が豊か、製作の素材が豊富など、子どもたちが遊ぶ上でとても魅力的な環境がそろっていると感じた。子どもたちに対しての先生方の声かけ、問いかけもとても丁寧で参考になった。
- 先生方の笑顔とチームワークが、子どもの遊びをより盛り上げておられるなあと感じました。
- 子どもたちが、たくさんの大人の前でものびのびと遊んでいてさすがだなと感心しました。園内の環境の構成を考えることはとても難しいが楽しみでもあると思います。子どもの思いと保育者の願いを合わせた環境の再構成が大切だと感じました。そして、その後にどのような子どもの姿を期待しているのかも大切だと思います。
全体会


参加者の感想
- 昨年の公開研究会でフォトトーク等のお話を聞き、実践してみました。実践してみると、他の職員と一緒に子どもの姿を見とり、次の保育に活かすヒントが見えてきました。今回新たに加わった環境の再構成への流れも知り、取り入れていきたいです。
- 様々な取り組みをされていて勉強になりました。先生となかよしデーの取り組みが面白いなと思い、自園でもしてみたいなと思いました。
- その時の遊びだけ記録するのでなく、長期間記録することで遊びのつながりを意識することの大切さを感じた。また、いろいろな職員の意見を聞ける研修のもち方も参考になった。
- 園全体で、ベクトルをそろえて取り組んでいらっしゃることがよく分かりました。子どもが遊びきる経験を積めるように、先生方が日々工夫されているからこそ、本日のような子どもの姿が見られたのだなと感じました。
- 保育の中での活動それぞれに、保育者はどんな意図をもって関わっておられたのか、環境構成をされていたのかも学びたかった。
演習


参加者の感想
- 焦点を絞り、再構成を皆で考える場があることで、多面的にとらえることができたり、いろんなアイデアが出てきたりすると感じた。また、保育者の保育を認めてもらえるあたたかい場でよかった。園にもちかえっても、負担が大きくなりすぎず、皆で話し合ったりアイデアを出したりできると感じた。
- 子どもの姿についての話し合いだけでなく、担任の関わりや頑張りを認めてもらい、励みになるという言葉が印象的で、職員のやる気、向上心につながる大切なことだと感じた。
- 再構成について考えていくことは、遊びのつながりにとってとても大切なこと。カンファレンスを通して気づく、学び合う方法はとてもよかった。
- 保育は、子ども理解に基づくものと考えます。写真のみでは、「環境を通して」行うことが軸となっている保育をどう展開するのかを考えることは難しいです。子ども理解を抜きに考えると、子どもの主体性(願いや思い)が薄れ、保育者主導になりかねないことが気になりました。
講演会


参加者の感想
- 保育者の意図が強くなりすぎてはいけないと思って、つい口を出さないようにしがちだが、一緒に遊びを楽しんでいくことでより夢中になる姿につながり、それが子どもたちの学びに向かう力、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿へとつながることが分かった。私自身ももっと、遊びを子どもたちと一緒に楽しんでいきたい。
- 共主体の考え方を意識していきたい。園の流れややり方はあるが、見直しをし、既存のイメージにとらわれない、子どもと一緒に考え、共に作っていくという考え方を大切にしていきたい。
- 西川先生の話がとても興味深く、最初から最後まで夢中になって聞かせて頂きました。また来週からの保育に、自分に問いかけながら「共主体」で夢中になって遊べるようにしていきたいです。ぜひ、また機会があれば、講演会に参加したいです。
- 自分の保育を振り返るきっかけとなり、明日からの保育への意欲がわいた。
- 子どもと保育者が共主体で保育を進めていくよさを感じました。つい、一歩ひいて保育をしてしまっているなと振り返ります。本日保育を見せていただいた先生方のように、一緒に遊びながら成長していく存在となりたいです。そのために、他職員とのカンファレンス、時間を見つけて実践していきたいです。
- 小学校に勤務している中でも感じますが、やはり幼児期には、めいっぱい遊んで過ごしてほしいと思います。今日のお話を受けて、納得しきりでした。